読書メモ

売国奴に告ぐ!いま日本に迫る危機の正体(中野剛志・三橋貴明

中野さん、三橋さんの言説は本で読むよりは動画とかでしゃべっているのを聞いたほうがラクだしわかりやすいのだが、そうはいってもたまには読んでみたくなる。安倍政権誕生以来、三橋さんは戦後レジーム脱却のため、個別の政策への批判はありつつも、安倍政権断固支持の姿勢。対する中野さんは、どちらかというと安倍政権の危険性を強く訴える方向になっている。民主よりマシではダメなんだということではまあ、その通りである。

何しろ我々の敵とすべきは強大かつ目に見えにくい。我々自身の中にもある。長い間の戦後レジームの中で刷り込まれてきたもの、「ぐろーばりずむ」「ジンケン」「ジユウ」「ビョードー」といったものが歪に形を変えながら、現れては消え、消えては現われと鵺のように我々のこころを蝕んでいく。まずはそこに気づくことからはじめねばならない。


■太平洋戦争、七つの謎−官僚と軍隊と日本人(角川oneテーマ21保阪正康

太平洋戦争を決めたのは誰か?山本五十六はなぜ戦死したのか?なぜ特攻という戦法が行われたのか?などといった、太平洋戦争(大東亜戦争)を考える上で気になるトピックを7つに絞って論じたもの。
もし本土決戦が選択されていたら、なんていう怖いシミュレーションもある。

さほどに目新しい視点はなかったのだが、ともあれ、あの戦争はやはり大東亜戦争と呼ぶべきではないかなぁとは本論と関係なく思う。