腹筋マシーン

新しいオモチャを買った。


テレビショッピングで話題の腹筋マシーン、ワンダー◯アもとい、そのパチもんである。

俺はどっちかと言うとガリ体型なので、ダイエットとかには興味ないのだが、あのグイッとのけぞってバネの力でビョンと起き上がる運動が面白そうだったので気になっていたのだ。


ある日カミさんと買い物に出た際、店頭に展示してあったワンダー◯アを見つけ、「おっ」とばかりに試してみたら、なるほど、なかなかいい感じ。

物欲しそうな目でそばにいた大蔵大臣を見やると、意外にもカミさんも乗り気で、いいから直ぐに買え、とのお達しを得た。

どうやらカミさんの方が下っ腹問題を抱えていたようである。


さて、帰って早速ネットでポチしようという段になって、やはりたかがオモチャに15千円も出すのは痛くね?と我が心の貧乏神が囁いてきて、どうしても決定ボタンを押せない。逡巡していろんなサイトをみて回っていたところ、同んなじようなのでもっと安いのがある!と気づいた。

パチもんにあたるこいつは本場もんの6掛けくらいのお値段。これなら仮に一週間で飽きてポイしても痛くないよね、と貧乏神をなだめすかしてポチっとな、したものである。


商品は二日後に届いた。最近の通販は早いのう。
組み立てに20分ばかりかかったが、早速ギッコンバッコンして遊んでみた。

最初は背中のバネが硬すぎてなかなかうまく倒れなかったのだが、要領がわかってくると頭がつくまでぐい〜んと背伸びができるようになってきた。もちろん、起き上がるのはバネのアシストがかかるので楽チンである。

自重のみの腹筋なら20回もやるのが精一杯なのだが、これなら何回でもできる。おお!こいつはいいんじゃね?

腹にかかる負荷をほとんど感じないので、却って物足りないくらいである。その日はヒマさえあればマシンに座ってギッコンバッコン、もう何回やったか数えるのがめんどくさくなってきた。


散々やり終えたあと、やはり腹にほとんど疲れを感じないので、効くのかなこれ?と不安になってしまった。

しかし二日後、その腹に違和感が。え?これってまさかの筋肉痛!?

どうやらしっかり効いてるようである。俄然やる気が出てきた。



それ以来、今んとこ毎日腹筋を30回x3セット、他にゴムバンドを使った胸筋運動、足のバーを使ったレッグアップ運動やツイスト運動など、いろんなところを鍛えている。

俺も体重に不安はないとはいえ、いい歳になってさすがに腹の肉もついてきた感じではあったので、大いに期待している。これは単なる筋トレマシンであって、それ以上のものではないが、続ければ必ずなんかしらの効果があるのは間違いない。

また腹を鍛えたからといって都合よく腹の脂肪が落ちるわけではないが、筋肉を増やして基礎代謝が上がれば、自然と脂肪も落ちていくはず。
まずはお腹のシックスパック化を目指して頑張ろう。


ところでカミさんの方はというと…

せっかくこの夏、海やプールで水着になるので腹をなんとかしたい、と宣言していたが、結局は三日坊主で終わりそうな予感。まあ、筋肉をつけるだけならともかく、このマシンで痩せるというのは相当に時間がかかると思われるので、敢えて無理に勧めないことにした。


あまり健康器具などに興味はない俺だが(とかいってビリーズブートキャンプも買ったことがある)、背伸びをする運動自体がなかなか気持ちいいし、高すぎない負荷で気楽にできるこのマシン、おもちゃとしてなかなか使える感じがする。


見事腹がシックスパック化した暁には、本ブログにて成果のほどを全世界に向けて公開したいと思う。

↓最終形イメージ図

サイクレーゼで比企スタイル!?

山ネタが続いたと思ったらこんどは自転車ネタが多くなってきた。

ようは外で適度に身体が動かせて、あまり金がかからない一人遊び、ならなんでもいいわけだ。普段仕事やらバンドやらで他人と無理くりコミュニケーションを取るという苦行にさいなまれているので、休日くらいは誰とも話さずにすむ過ごし方をしたいと思っている。


というわけで今回は、埼玉の里山お気楽サイクリング、としゃれ込むことにした。
まだちゃんとした自転車を持っていないので、家から目的地まで自転車でいくのは無理。そこで選んだのが、東松山市でレンタサイクルを運営している「サイクレーゼ」というNPO団体。

ここのポイントは、丸一日借りて1,000円と比較的リーズナブル、ネットで予約可、そして貸し出し自転車がよくあるママチャリでなく、ややスポーツよりのミニベロが置いてあるということだ。

貸し出し車はこれ。イオンバイクのブランド、「モーメンタム」のiThinkである。あのイオンかよ、と思うと少し嫌な気持ちもするのだが、このモーメンタムというのはマルキン自転車やコーダーブルームなどの本格的なスポーツ自転車も扱う日本のメーカー(ただし台湾GIANTの傘下)、ホダカの製品である。まあ、それなら悪いものではあるまい。

このiThinkは20インチミニベロで7段変速、Vブレーキも搭載しており、いちおうママチャリとスポーツ車の中間みたいな位置づけのマシンとなっている。ミニベロには興味があったので、小径車でどれだけサイクリングができるのか、試してみたかった、というのもある。


さて東松山駅に到着した。

田舎の小さな無人駅みたいなものかと思ったら、レンガ壁をあしらったえらくおしゃれな駅舎で驚いた。
駅前ロータリーもつい最近整備されたものと見え、とても広々として綺麗になっている。

どうしてレンガなのか調べてみたら、ここと姉妹都市関係を結んだオランダ・ナイメーヘンがレンガ造りの街並みが美しいらしく、それにあやかったとのことだ。
ナイメーヘンでは世界最大のウォーキングイベントを開催することで有名なようで、ここ東松山もウォーキングで町おこし、を目指していろいろやってはいるようである。


さて、駅から10分ほどあるいたところに、レンタサイクルの拠点「サイクレーゼ」がある。

通りからレンタサイクルを示す幟は見えたが、どこでやっているのか解らず喫茶店の人に尋ねてみると、裏へ回れという。

言われるがまま、裏の作業場みたいなところに進んでみると、

これか。って、無人!?

なんか想像してた感じと違ってえらくラフな佇まい。予約の人は勝手に乗っていってください、みたいな雰囲気なのだが、もちろん鍵はかかっているので、どうしたものかと途方に暮れていると、どこからともなく女性が現れて、「はい、鍵は**番ね、終わったら勝手にもどしといてくださいね,あ、お会計1,000円ね」とこれまたフランクな対応でさっさと引渡し完了。女性は忙しい合間を抜けてきたのか、そそくさとどこかへ消えていった。

まあいいや。とりあえず目的のブツはゲットした。


iThinkさん。しばらく、よろしくたのんます。


早速サイクリング開始。東松山にきたら、何はなくとも押さえておきたいスポットは吉見百穴(ひゃくあな)」である。駅からほんの1kmほどの距離にある、古代の墓穴跡である。


とその前に、駅前のしまむらで帽子をゲット。さすがに暑いので被り物ナシはつらい。



道すがらにある「ウォーキングセンター」なる道の駅みたいなところに寄ってみた。いろんなウォーキングのコースマップが沢山ならべられている。

さらに進むと、凝灰岩でできたらしき岩山が目の前に現れる。
かなり渋い山門が建てられており、いかにも中に由緒正しき神様か仏様がおわっしゃるかのような佇まいなので、とりあえず自転車を降りて中に入ってみると。


中はグチャグチャの崖に木が鬱蒼と茂るジャングル。左側にある鎖がいかにも「ここから登れ」と誘うようなので登ってみたが、結局真ん中の崖に戻ってくる道だった。

さらに掻き分け掻き分け進んでみようとしたが、上にいくほど手入れがされておらず、ろくすっぽ道もなし。どうみても観光スポットではない。ふと振り返ると、大人の親指ほどもあるスズメバチが一匹、ぶぅぅぅんとホバリングしているのが目に入った。

こりゃたまらん!逃げろ!

蜂を刺激しないように静かに、しかし転げるように慌てて逃げてきた。スズメバチだけは洒落にならん。


気を取り直して、メインの吉見百穴へ。



ここはとてもきれいに整備された公園になっており、軽食がとれる売店なども完備している。お弁当なんか持たずにここで食べることにしておけばよかった。



岩山の下部には、大東亜戦争に兵器工場として使われた横穴があり、一部公開されている。中に入るとひんやり涼しい。


中はものすごく広い。これでも公開エリアは全体の半分もないそうである。


吉見百穴の見所のひとつ、天然記念物のヒカリゴケ。小さな穴の中に自生するコケだが、覗いてみると確かに仄かな光を反射して光って見える。


岩山の壁面という壁面が穴ぼこだらけである。


さて、お目当ての吉見百穴は満喫したので、さらにサイクリングを続けるとしよう。


市野川沿いの桜堤を北に進む。近くに射撃場があるらしく、大きな破裂音があたりに響き渡っていた。

国道407号に出て北に進み、さらに西へ向かうと、武蔵丘陵森林公園に至るサイクリングロードに乗ることができる。これをそのまま3kmほど進むと、


第二の目的地、森林公園に到着!

ここは公園内に全長17kmの本格的なサイクリングコースが整備されているので、森林浴がてらここを走ってみるというのがもう一つの目的だったのだ。

自転車はもちろん持ち込みOKなので、入場料410円を支払ってそのままiThink号を連れて中に入る。


サイクリングロードは完全一方通行で歩行者道と区別されており、気持ちのよい森林のなかをストレスフリーでサイクリングできる。適度なアップダウンや急カーブもあり、変化も楽しめる。子供や家族連れも沢山きてのんびりと楽しんでおり、正直、ここはかなりお勧めできる。


随所に設けられた休憩スポットも気が利いている。


中央口から入ってぐるりと西口に廻って、そのまま帰路につこうかと思っていたのだが、面白くてついまるまる一周して中央口まで戻ってきてしまった。さすがにサイクリング初心に17kmのコースはなかなかの手ごたえ。お尻も痛くなってきた。


ところでミニベロiThink号の乗り心地はというと。

さすがにそこらのママチャリよりはよほど軽快に走れる。でも、いまひとつ期待していたようなスピード感はなかった。ま、そこはスポーツ車ではないからしょうがない。
なにより、ギアの6段が何度やってもはまらず、レスポンスの悪さに辟易した。コンポがTournyというせいもあるのかもしれないが、おそらくは整備の問題だろう。

ともかく、もう16時近いので帰り道につかなくては。返却予定時間は17時である。

公園の中央口を出て250号を南下し、47号に合流すると、そこは駅から森林公園へとつながる緑道になっており、自転車路も整備されている。


途中の東屋で一休み。もうすぐiThink号ともお別れだ。


と、そんなこんなで無事東松山まで戻ってきた。
サイクレーゼに行ってみるとやはり無人で、伝言板「勝手に自転車おいてお帰りください」みたいに書いてあったので、そのとおりにした。


東松山駅に戻ると、なんとも喉が渇いてくる。そういえば、ちょっと小腹も空いてきたな。。。

誘惑に負けた俺は、駅前の焼き鳥やでこの地の名物らしい、味噌だれ串焼きをいただくこととした。


注文したのは、埼玉県産黒豚を使った、特上・焼きとん串である。ジューシーで味わいの深い肉に、甘辛い味噌ダレが絶品である。じゅるる!


この一杯が何度でも俺を蘇らせる。


結局、この日のサイクリングコースはこんな感じ。一般道で約17km、森林公園で17kmの合計34kmのエクササイズであった。
初心者にしてはなかなか頑張ったといっていい。お尻痛くなったけど。

サイクレーゼは自転車もわりとまともだし、森林公園も魅力的。また機会があれば利用したい。

イージーパッチ

家から出掛けのおり、ふと駐輪場にとめてある自転車に目をやったら、後輪タイヤがぺちゃんこになっていた。

ほんの一月足らず前に交換したばかりのタイヤである。自分の手で初めてタイヤ交換したのに気をよくして、ここしばらく家の近所を中心に20kmばかりのサイクリングに挑戦したりするなど、すっかり自転車が趣味になりつつあったときのショッキングな出来事である。

そんな遠出をしている途中でパンクしなかったのは不幸中の幸いというべきだろうが、俺の組み付け方が悪かったんだろうか、やっぱチャイナ製のリムテープはあかんかったか、もしかしてはめ込むときにリムを挟んじゃったかな、などと自分を責める日々が続いたが、休日になってようやく修理にとりかかることとした。

短期間のうちにタイヤ交換と、パンク修理のスキルも獲得できると思えば悪くない。


さて、例によって自転車をアパートの前に持ち上げて、タイヤを調べてみると。


あったあった。画鋲の針部分のようなものがタイヤのトレッドに挟まって突き刺さっていた。これに違いない。もしかしたら家の近所でささったものかもしれない。


抜いてみるとこんなもの。こんちくしょうめ。
でも、リム打ちや組み付けの問題でパンクしているよりはよほどまし。穴が開いてるだけだから、ふさげばよいのだ。


タイヤからチューブを外すと、なるほど、小さな穴が開いている。この程度なら、直すのも簡単そうだ。


さて今回用意した修理グッズはこちら。パナレーサーのイージーパッチ(\400)である。
なぜかmade in USA。まあ、チャイナよりゃマシか。

普通はゴムのりを使って貼り付けるタイプが一般的で、100円ショップでも手に入るのだが、たまたま自転車屋でパンク修理グッズを探しているときにこれを見つけたので買ってみたものだ。

このイージーパッチは、パッチに塗布された粘着材で直接貼り付けることができるため、ゴム糊不要、お手軽簡単というのがウリである。


パッチに付属の布やすりを使って、患部の周辺を処理する。製造時のバリもあるので、できるだけデコボコが滑らかになるようにする。

削ったあとは、濡れティッシュを使って綺麗にふき取る。


さて、パッチを剥離紙からはがして、患部に密着させる。空気が抜けるようにしっかり揉みこんで全体をなじませる。
あっというまに修理完了。なるほど、かんたんだー。


あとは引っ張り出したチューブを元通りに収め、タイヤをはめ込んで空気をいれるだけ。

このイージーパッチ、思った以上に簡単で素早い。慣れれば15分くらいで処理できるだろう。セットのケースもとてもコンパクトなので、遠出するときの救急セットとして持ち運ぶにうってつけである。耐久性も、特に応急用という感じではなくしっかりしたものなので問題なかろう。


今度遠出するときは是非、携行したいと思う。あ、携帯空気入れも買わなきゃなのかぁ。いや、その前にまともな自転車を。

鐘撞堂山〜円良田湖



5月17日の日曜日、ヒマだったので山登りすることにした。

今回のターゲットは、東上線寄居駅から徒歩でいける「鐘撞堂山」である。

この山、去年の11月30日にも登ったことがあって、手ごろでいい感じだったのだが、いろいろ忙しくてブログに記録するヒマがなかったため、また行ってちゃんと記録しておきたいと思っていたのだ。


さて14:00に寄居駅を降りると、もう目の前に目指す山の姿が見えてくるので、国道140号に出て、山への入り口を求めて進む。


途中にヤオコーがあるので、ここでお弁当や飲み物などを仕入れる。ここまで、前回の経験があるので計画通りスイスイ進む。


登山口への入り口は、この洋服の青山が目印だ。



のどかな里山の風景を横目に10分ほど歩くと、「大正池」に差し掛かる。

こんもりした木々の緑が目に優しい。
いい天気だなぁ。


軽く一息ついたあと、登山道へとさらに進む。


登山道までは林道をすすむことになるが、このような標識が立っているので迷うことはない。というか、去年来たときはこの標識がなかったせいで、あらぬ横道にそれてしまい、危うく遭難しかかったのである。


これが山の入り口。シューズの紐を締めなおして、いざ分け入らん!!


左手に広葉樹、右手に杉林が迫る道。ここは紅葉も沢山生えているらしく、去年の秋に来たときはこんな感じで一面紅葉のじゅうたんになっていた。



道は葉っぱが積もっているが、きちんと整備されておりでこぼこはほとんどない。


とはいえ、途中に現れるうっそうとした竹林のトンネルは、天気のよいこんな日ですら薄暗くて不気味な感じがする。


なお途中に竹炭工房のあばら家が建っているのだが、9条がどうとか原発がどうのとかいう、やたらサヨクがかったポスターが沢山はられており、工房というよりテロリストのアジトみたいな風情である。


15分も歩くと、中腹の分岐点に到着する。左の円良田(つぶらた)湖は、帰りのルートとする予定。ここまでくればもう頂上はすぐそこである。


そこから先はやや急な階段をえっちら登る。


あっという間に頂上についてしまった。登山道入り口からたったの30分たらず。ちょっと物足りないが、この手軽さが魅力でもある。

頂上にはあずまやや展望台がしつらえてあり、きちんと整備されているので気持ちの良いところである。


ふもとには戦国時代に活躍した北条方の城があり、物見台の役割を担っていたこの山から急を知らせるために鐘が据えられていた、というのが「鐘撞堂山」の由来である。


もちろん、その名にちなんだ鐘が今もおかれている。とりあえず、カーンと一発鳴らしておく。


たった330mの山なのだが、眺望はそれに見合わぬほど素晴らしい。南側の寄居駅方面からはるか彼方まで見渡せる。右下に見える谷筋が、自分の登ってきた大正池のあたりと思われる。

頂上で休んでたおっちゃんの話だと、空気の澄んだ冬には東に筑波山まで見えるそうだ。


葉の落ちた秋にはこんな具合である。


さて、おやつも食べたし、とっとと帰るとしよう。


帰り道は、先ほどの分岐点まで戻って、円良田湖方面へと向かう。


ちょっと下ったらすぐこんな平坦な道になる。地元のおっちゃんが手ぶらにサンダルでふらりと散歩にこれる山なのである。


円良田湖に到着。付近に農業用水を提供する人造ダムである。浮き橋がたくさんかけられており、ヘラブナ釣りが盛んなようだ。


ええ天気やなぁ。


さてここから先は、寄居駅方面に向かう途中で「五百羅漢」の石仏が立ち並ぶ少林寺に行くことができるのだが、そこは前回行ったので、今回はルートを変え、円良田湖をぐるっとまわって波久礼(はぐれ)駅方面に向かうことにする。


ちなみに少林寺の羅漢石仏はこんなやつ。

一体一体表情のことなる多彩な石仏のならぶ山道で、みどころではあるのだが、薄暗い中であるくとちょっと気味が悪かったりもする。

それにしても、川越大師にある五百羅漢の石仏と作風が似ているような気がするのだが、気のせいだろうか。


ふもとにあった「西行戻り橋」という、普通のコンクリートの橋。平安時代、この地を旅した西行法師が、地元民とのカルチャーギャップに面食らって引き返した、といういわくがついている。本当かどうかしらないが、1000年近くも昔の人のエピソードが残っているというのはやはりすごいなぁと思う。西行さんもそんなことになるとは思っていなかったろう。


さて、波久礼駅にまっすぐむかわず、道を外れて「かんぽの宿 寄居」に立ち寄る。
今回わざわざ帰りのルートを変えたのは、ここにある展望露天風呂が目当てだったからである。


建物は川を見下ろす高台の上に立ち、さらにその最上階が風呂になっている。日帰り入浴¥800なり。


休憩所からの景色。荒川が流れる山に挟まれた集落を見渡すことができる。箱庭みたいだ。

お風呂も丁度よい湯加減で、アルカリ性泉のぬめっとした感じが疲れた体にここちよい。自分と同様、周辺でハイキングを楽しんできたと思しき中高年のグループが大勢来ていた。


西日がきついが、この一杯で俺は何度でも蘇るのである。


なーんてノンビリしていたら、帰りの電車まで10分しかないことに気がついて、あわてて宿を飛び出し、坂道を転がるように駆け下りて波久礼駅に飛びこんだ。せっかく体を休めたのに、また汗をびっしょりかいてしまった。


ここもレトロなたたずまいのいい雰囲気の駅舎。ここだけ時間が止まっているかのよう。

秩父・箕山〜なかなかいいぞ!

天気がいいのでまた関東低山めぐりをすることにした。

4月の末には大高取山へ2回目のアタックをしたのだが、今回はまた西武鉄道のハイキングマップから、「美の山(箕山)」を選択した。秩父郡皆野町秩父市にかかる、標高586mの山である。

586mとはいえ、スタートの親鼻駅からの標高差は約320m。「ふん、楽勝やろ」と思って軽い気持ちで乗り出したのだが。。


これがスタート地点の親鼻駅。ついたのは13時過ぎだった。電車を降りた途端、ポツポツと雨が降ってきて焦ったが、まあすぐ晴れるやろ、と勝手に断定して先に進むことにする。


駅から道路を挟んだ向かい側に、登山道への入り口看板を発見。この先にあるお寺をパスして進むようだ。


いなかにはこういう大きな鯉のぼりがあちこちに見られていい。都心じゃこういう風景、もう見れないよなあ。


萬福寺。特に案内表示がなかったので、そのまま境内に入ってみた。このまま突っきった先に登山道があるのか?とちょっと不安になる。


おお、入り口があった。よし、レッツアンドゴーだ。


登山道は細いが、きちんと踏み固められており石などもなく、とても歩きやすく整備されている。ところどころ段もつけてあり、これなら初心者でも登るのに難はないだろう。


道中はずっと、こんな風な広葉樹を中心とした雑木林に囲まれた道をくねくねと登っていく。あまり景観に変化はないのだが、何しろ天気がよいので、さんさんと降り注ぐ木漏れ日が実に明るく、楽しい気分にさせてくれる。


埼玉近辺の山はほとんど杉や檜が植えられていて、たいていは薄暗い登山道を進むことが多いので、久しぶりにこういう道を歩けてうれしい。

下草などもそこそこ手入れされており、おそらく現在でも地元民に薪炭などを供給する「里山」として大切にされているであろうことが伺える。


それにしても延々とこんな道が続いてろくすっぽ腰を休めるところもなく、かと言って歩きやすいのでズンドコ登れてしまい、気がつくとえらい息が上がってしまった。勾配は結構あるのである。


道端に咲いていた桔梗の花。


頂上が近くなってくると、そこかしこにツツジが咲いているのが見えてきた。そう、秩父といえばツツジなのである。


明るい尾根に出た。この先に東屋のようなものが見えたので、頂上か?と思いさらに進む。


着いたのは頂上ではなく、中腹の見晴らし園地というところだった。ここまでほとんど見えなかった展望が少しだけ見えた。頂上まではさらに1kmちょっとあるようだ。


ここから先は「県立美の山公園」として整備されたエリアとなり、きちんと舗装された道を進むことになる。


途中にこんなこじゃれた展望台があった。


木が多くてさほどの展望はないのだが、秩父市街の様子が見えた。


さあ、後はもう少し登っていよいよ頂上である。ツツジがいよいよ沢山咲いている。


ちょっと寄り道して「ツツジ園地」に入ってみると、


こんな感じでツツジのトンネルをくぐり抜けるような遊歩道になっていた。


よし、頂上とうちゃーく!!
だいたい登山開始から1時間半くらいの道のりであった。
頂上は広いスペースがあって綺麗に整備されており、車で登ってきた家族連れがボール遊びをするくらいの余裕があった。とてもいい感じである。


展望台があるので登ってみると。


うわぁっ!これはすごい!

武甲山を南にみつつ、荒川が作り上げた河岸段丘の上に広がる秩父市街が一望できる180度の大パノラマである。標高のわりにこのダイナミックな景観は予想を超えて遥かに素晴らしいものだった。

武甲山は削られてしまったとはいえ、美しく堂々たるシルエットの山だなぁ。ちょっと俺にはレベルが高いのだが、いつか登ってみたい。


例によってパノラマ写真を収めてみる。


頂上の広場には売店もあるのだが、閉まっていた。この時期やっていないということは、当分やる気がないのだろう。すごくいい場所なのに残念なことである。

とりあえずここでオニギリをいただいてエネチャージした。


ちょっとした資料館もある。


南側にはもう一つ展望台がある。随分と親切な公園である。


こちらの見晴らしは武甲山を真正面に捉えることができる。とてもいい。



さて、さんざん遊んだので帰路につくとしよう。展望台脇から降りる道があるのでそこをすたこら歩き進む。


帰り道も登りと同じ、延々と雑木林の間の細い道を下ってゆく。休憩場所も見晴らしも風景の変化もほとんどなく、ひたすら下ってゆくのみの道である。


調子に乗ってテケテケ降りてたら、いつの間にか両太ももが悲鳴を上げているのに気がついた。
うっ。ヤバイ。たかが標高差300mやろ、と思って舐めクサってたら結構マズいことになってるやんけ。


周囲に誰もいないのをいいことにしばらく後ろ向きに下りることを選択した。どうせ周囲に見るものなど特にないからいいのだ。


前向きになったり、後ろ向きになったりいろいろ騙しダマシしながら降りてきて、「もうダメかも…」と思いそうになる5秒前くらいで、


ようやくふもとの山里に降り立った。

ふう、助かった…


車道を歩いていたら、とおりがかりにおっちゃんに「ここをまっすぐ突っ切れば近道だよ」と教えてもらったのだが、足が既にガタガタになっていたので近道の危険を冒すことはできず、御礼をいってそのままなだらかな車道を歩いていくことにした。


ぬ?「和銅採掘露天掘跡」の幟が立っている。和銅って和同開珎やろな。行ってみようか。ということで脇道に入ってみる。

5分ほど歩いた先には


で、でかっ!
なんでも1300年前にここから産出した銅が時の朝廷に献上され、それをもって日本発の流通貨幣である「和同開珎」が作られたという、古代史上非常に重要な遺跡である。

だがこの場所自体は、ちょっとした小川があるだけで、掘削の跡とかはどれなのか良くわからない。さらにここから急な階段を上った先にも露天掘跡があるのだが、青白い泥に塗れた崖があるだけだったので、見ものとしてはそんなに面白くない。

それにしても、大和の朝廷からすれば雲煙万里の彼方であったであろうこの秩父の地にも、1300年前からきちんと政府の威光が届いていたというのはすごいと思う。



さて和同開珎を後にして、帰路の電車に乗るため和銅黒駅へ向かう。


レトロな佇まいの味な駅である。秩父線はこういう感じのが結構多い。


ホームにまでこんなものが。


以上、箕山でした。
登山道はやや単調ではあるものの、気持ちのいい雑木林を歩いて四季折々の花も楽しめ、頂上も綺麗に整備された公園で眺望も良しと、非常にポテンシャルの高い山であった。
ゴールデンウィークで激混みの高尾山とかに登るくらいなら、是非こっちをお勧めしたくなる山である。埼玉県、もっとプロモーションしなさい。

広葉樹が多いので、秋はきっとすばらしい紅葉が楽しめるだろう。11月〜12月辺りにまた是非登ってみたい。

気に入った!!

無印良品自転車のタイヤを交換する。

天気の良い休日。
俺は自転車の後輪タイヤを交換することにした。



無印良品のH型フレーム小径車なのだが、もう10年くらい前のモデルなので今は売っていないようだ。



後輪はこのとおりツンツルテンで、サイドもヒビ割れ。いつバーストしてもおかしくない状況。


デザインはMJらしくシンプルの極み、という感じで悪くないのだが、なんせギア比が普通の大径ママチャリと同じでしかもシングルスピード、ペダルがスカスカでいくら漕いでも進まない。最寄りの駅と自宅の往復以上の使い途がないという、誠に愛すべからざる愛車である。

もうちょっと走るちゃんとした自転車買おうかな、とも思うのだが、購入資金が貯まるまで当分はコイツに乗らなくてはならないので、とりあえず買い替えまで安全に乗れるようにすることにしたわけだ。

さらにタイヤ・チューブを換えるだけなら、自転車屋に持って行って交換してもらえば早いのだが、どうも該当サイズのタイヤは在庫がないらしく、以前無理やり変なタイヤを嵌められたこともあるので、今回はDIYよろしく自分でやってみることにした。



さて。


まずは駐輪場からアパートの入り口まで持って上がり、段ボールを敷いてメンテナンスポジションにマウントする。


1. コンビレンチ10mm (KTC) 日本製
2. 同 15mm 日本製
3. +2ドライバー ボールグリップ(anex) 日本製

今回、作業のために揃えた道具たち。せっかくだからいいものをと、made in japanにこだわって買ったら全部で3000円も掛かってしまった。



作業にとりかかるに当たっては、現状確認のため、ナットの位置や組み付けの具合などを写真に撮りまくって記録する。大事なところにはペンで印をつけるなどして、ちゃんと元に戻せるようにするわけだ。


一通り記録が終わると、ようやく分解に入る。

まずは内装ブレーキの取り外し。生意気にもシマノローラーブレーキ、INTER Mを装備。先日、嫌なキーキー音が出たのでグリースをたっぷり注入してやったものだ。

さらにブレーキワイヤのカシメも外して引っこ抜いた。


次にハブナットを15mmコンビレンチで解除。かなりのトルクが掛かっていると聞いていたのでキツいかな、と思ったら大したことはなかった。


反対側も外す。ワッシャーやスタンド、泥除けステーの位置関係がわかるよう、ここでも写真を撮っておく。


ハブナットが外れたら、チェーンもギアから外しておこう。


チェーン引きのナットを回して外す。このパーツには微妙に角度が付いており、組み付け方向が決まっているので注意する。


ここまで来たら車輪のリリース準備完了。よっこらせと車体から引き抜く。


ついに車体の軛から解放されたホイール。せっかくだから濡れティッシュで綺麗に磨いてやることにする。


タイヤ交換に進む。
用意した資材はこちら。


1. パナレーサー パセラコンパクト20x1.5HE 日本製
2. パナレーサー 20インチチューブ英式バルブ 日本製
3. パナレーサー リムテープ20インチ用15mm 日本製
4. パナレーサー タイヤレバー 日本製


しめて3000円ちょい、タイヤレバー以外はamazonで購入。
このへん、もっと安く済ませようと思えば可能なのだが、やはりせっかくだから信頼と安心の日本製を、ということで結局パナレーサーで統一。


まずはタイヤの空気を抜いて…

虫ゴムは思ったほど、というか全然劣化していなかった。ここ数年替えた覚えはなかったのだが。まだまだ使えそうなので、スペアパーツとして保管しておくことにする。


次にタイヤレバービードに突っ込み、グイグイとホイールから引き剥がしてゆく。


無事リリース完了。



リムテープはKENDAの12mmが嵌っていた。こちらも思ったよりは劣化していなかったが、この際全部リニューアルしたかったので交換する。

ん?12mm??
たしか用意したパナのリムテープ15mmだったが…

大丈夫かなと思いつつとりあえず嵌めてみる。


うーん。
入ったことは入ったが、リムの窪みにうまくハマらず、浮いてしまっている。



こんなんでも別にどうということはなかろうが、いまいち気分が悪いので、作業を中断し近所の自転車屋リムテープを買いにゆくことにした。



ちっ。結局チャイナ製かよ…
せっかくの後輪ジャパナイズ計画はここで頓挫を余儀なくされた。



このチャイナリムテープも同じ15mm幅なのだが、固くてコシのあるパナと違ってヘナヘナゴムのため、リムへの収まり感は大分まし。

ま、良しとするか。


ようやくタイヤ&チューブの装着に取り掛かる。



チューブに少し空気を入れてバルブ穴に差し込み、タイヤのビードを片側からはめ込んでいく。

タイヤが固くてなかなかはまらなかったが、力ずくでエイヤッとばかりに押し込む。



なんとか片側ビードの挿入に成功すると、次はチューブをホイールに押し込みつつ、タイヤをビードにはめていく作業。


チューブを突っ込んだあと、なじませるように全体を揉みこむのだが…。


どうもバルブのあたりがうまく嵌らない。どう押し込んでも入らないので、「コレくらいは許容範囲やろ」と自分を納得させ次に進む。ま、空気入れて圧をかければハマるやろ、くらいな。

所詮ママチャリやしなぁ。



ともかく、タイヤは嵌ったことにして、組み付け作業に入る。

基本的には解体時と逆手順になる。


各種ナットを仮締めした段階で、一旦タイヤを回転させてデコボコがないかをチェック。
結構デコボコやねんけど、「そこは許容範囲やろ」で自らを納得させて次へ進む。



ブレーキを元通りに組みつけて、ハブナット・泥除けステーなどを装着していく。



一通り組み付けが完了したら、左右のバランスを見ながら本締め。




完成!!!

写真をとりながら、しかもしょっちゅう一休みを入れたり、途中で買い足しをしたりでえらいノンビリやっていたせいで、いつの間にか日の光は西日になっていた。


テストがてら早速近場を乗り回してみる。おおッ!!圧倒的な走行性能の改善がッッ!!


ということはなく、ほとんど違いはわからんレベル。
…まあ、もともと全然走らんママチャリ以下やし。しゃーないな。

でも、なんとなく、後輪のグリップ感とかはよくなったような・・・気がする。


ともかく、費用としてはトータル6000円ほどかかったので、自転車屋に頼んで替えてもらうより高くついたのだが、カネと時間との引き換えに自己満足とDIYスキルとブログのネタを獲得したと思えばそう悪くはない。


と、思うことにした。

エコビジネスも悪くない その3

長くなったが、面白いのでさらに突っ込んでみよう。


この事業者は発電施設を2箇所運営しているようなのだが、そのうちの第2号が面白い。

■○○発電所 第2号

“緑の中の太陽光発電所”
兵庫県の補助事業「県民まちなみ緑化事業」を利用して、太陽光発電設備を設置する敷地内の一部(西側3m×60m)を緑化しました。
敷地内全体には防草対策としてクローバーを植えています。

http://takarazuka-sumire.com/?page_id=69


どんな場所かというと、HP上に記載されたマップによるとこんなところだ。



恐らくはお寺が所有する山林の、住宅地に隣接する一部を切り開いて太陽光パネルを設置したのであろう。


・・・っておい待て。君たちは税金使って緑化事業とかやってるが、もともとそこは緑豊かな木々生い茂る里山であったかに見えるが???


説明によると西側に緑化を施したという。幅3mだから木一本分くらいしかない。
恐らくは木々を伐採して黒いパネルを置いたところ、景観が悪くなったり照り返しなどがキツくなって付近の住民の不評を買ったので、目隠しの木を植えたのではないか・・?


と思ってGoogleマップで調べてみたら、最近の航空写真があった。



造成前後を並べてみると事情が納得できる。


もともと草地で木も多少あった空き地を均してそこにパネルを置き、住宅との境界に木を植えたわけである。


いや待て。…まさか、とは思うが、このパネル設置用の土地を整備するカネに、緑化事業費(つまり税金)が流用されている、なんてことはあるまいな??

なぜなら、木を植えるのは造園業の仕事だろうが、土地を整備するのは全体として同じ土木業者がやるだろうからである。幅3mの緑地化部分のみ、別会計にしてそこの部分についてだけ補助金をもらう、なんて律儀でめんどくさいこと、普通するだろうか…?いや、俺ならしないね。


ま、それはあくまで疑念に過ぎないのだが、何れにせよ、自分とこのビジネスのために緑を刈り払って環境破壊しておいて、その穴埋めに税金を使うというのは、道義的にどうなのよ?という気持ちは拭うことができない。



さてこの第2号地のスペックだが。

設備費:18,000,000円
1.年間平均予想発電量:52,668kWh
2.年間売電収入:2,106720円+税(@40円/kWh+税)
※2012年7月から実施された全量固定価格買い取り制度を利用
3.借地代:120,000円/年
4.土地賃貸借契約期間:2013年11月〜2033年10月(20年間)


なるほどねぇ〜。


とりあえず維持管理費は別として上記の数字だけで見てみると、だいたい10年位でモトがとれて、残りの10年は年200万ガッポシ、っていう計算になるのかな。


まあなかなかそうウマくも行かないだろうとは思うが、ここと同様、太陽光発電ビジネスを始めた個人の体験記などを読んでみると、概ね想定通りのガリを得られているケースも少なくないようである。


メンテナンスに関しても、それほど大規模な施設でもないし、日常の掃除や点検程度なら自分たちで十分できるだろう。


なにより、「善意」「エコ」「社会貢献」の名の下に集まったヒマな年寄りや主婦を労働力として活用可能であり、維持のために必要な人件費も、一般企業などと比べてかなり有利にできる可能性が高い。

ここがそこまでやっているかどうかは知らないが、うまくやれば「儲かるしくみ」を最低限のコストで活用することも可能なわけである。


ところで気になったのだが、土地の借用期間FITの適用期間と同じになっているようだが、固定買取期間が終了したらどうなさるおつもりなのかな?
店じまいしてもいいけど、解体費用や産廃の処理費用もちゃんと積み立てておいてくれることを願う。


さらに面白いのは、このA社、市の太陽光パネル推進事業の窓口業務も請け負っているようなのである。

市がタダで業務を外注するわけない(収賄にあたる)から、当然相応の委託料は受けているはずである。もちろん法的にも道義的にもなんら問題はないが、さすがに30年も雌伏の時をかこっていただけはある。行政という絶対安心なパトロンとがっちり組んで口銭を稼ぐ体制まで完備している。これは見事という他ない。



最初のAERAの記事のイメージからすると、有志が手弁当でお金もバックもないなか細々とやりくりしているようにも感じてしまうが、HPを軽く見ただけで、なかなかどうして、見事に制度と行政を活用し、歴としたビジネスモデルを構築していることがわかる。つまり、税金や補助金を合法的に吸い上げるシステムである。おそらく雌伏の30年間、この時のために政治や行政との信頼関係をつくり、ネットワークを構築することに励んできた結果であろう。


買取制度の行き詰まりによって「太陽光バブル」の崩壊も囁かれる昨今であるが、やるならここまでやれ、ということかもしれない。


ちなみに電力会社による固定買取制度の新規契約は徐々に縮小傾向にあるようだが、制度当初からすでに契約を結んだこうした業者は、何があろうと今後20年間の買取(しかも契約当時の高価格のまま!)が保障される。


もはや再エネバブル崩壊など痛くも痒くもないわけで、出遅れて貧乏くじを引かされた後発業者たちを鼻クソほじって見ていられる立場なわけである。

これこそ早い者勝ち、勝ち馬乗りの典型例である。こりゃスゲェ、と思っていまからマネしようとしたって無駄なのであしからず。


まだある。