読書メモ

・デフレと円高の何が悪か(光文社新書、上念司)

先日、テレビ朝日の「TVタックル」に藤井聡教授と一緒にリフレ派として出演していた上念氏の著書。図書館でたまたま見つけたので借りてきた。

上念氏といえば、トークの際の「あいかわらず近衛内閣末期のような状態が続いています」がお決まりフレーズとなっている人だが、件のテレビ番組では(もしかして地上波初登場?)あまり発言の機会もなく、ほとんど色物扱いだったのは残念なことだった。
この人も本を読むよりはトークを聞いたほうが面白い。ガンダムは1stしか知らないので、そっちネタに流れるとなかなかついていけないのだが。。

本の内容としては、三橋氏等のブログや動画で散々見てきた論旨とおおむね一致するものであって、すいすいとナナメ読みすることができた。内容の当否については、やはり一次ソースを漁って自分で検証してみないとなかなか腹に落ちない部分もあるのだが。。

それにしても、巻末にも書いてあるのだが、この上念氏、学者でも官僚でも何でもない、ただのビジネスマンであり、要するに経済マニアの一般人、である。そういう人でも一生懸命勉強して、いろんな人と交流を持っていくことで、評論家としての地位を築いていくことができるんだなぁと感心した。パートナーが著名人の勝間氏であったこともプラスに働いているとは思うが。
こういう例を見るにつけ、言論は別に学者や政治家、官僚あがりだけのものでなく、一般人でもその気になれば声を出していいのだなぁと気づかされる。


・ほんとうは、どうなの?−原子力問題のウソ・マコト(PHP研究所上坂冬子

上坂氏の本は以前、靖国問題にかかわるものを読んだことがある。もう亡くなってたんだなぁ。
原子力問題に関しては、まだいろいろ迷いがあるのだが、図書館で関連するコーナーを探すと、「原発は危険」「放射能で日本が滅ぶ」「原発行政の闇」などと、原発の危険性を煽る本ばかりが目に付き、気分が悪くなるので、あえて原発推進派の立場からと思われるこの本を手にした。
それにしても、もうすこし推進派の本、置いてもいいんじゃないかなぁ。ちょっと前までは「夢のエネルギー」なんていわれてたんだろう?


・国力とは何か−経済ナショナリズムの理論と政策(講談社現代新書、中野剛志)

これはもう3ヶ月も前に図書館で予約していたものである。貸し出し中だったので、予約をいれようとしたら先約がすでに4人!もいると聞いてダメだこりゃ、と思ったものの一応エントリーだけしておいたものだ。そんなこともすっかり忘れていたが、図書館から突然メールが届いて、まだ読んでない本もあったので今はちょっとなぁ、と思ったのだが、次に待っている人もいるだろうからさっさと借りてきた。
動画で見る彼の姿からは想像もつかないほど、書物のほうはカタカタの内容であることが予想される。彼のアホなギャグは動画で楽しむこととして、この本はひとつゆっくり読んでみようと思う。