海岸林再生ボランティア その2

ひたすら雑草抜きに明け暮れ、結構疲れがたまって来たところで初日の作業は終わり。

このあとは被災地見学ということでさらにバスで南に下り、大きな津波被害を受けた亘理町の様子を見学しに行く。


見渡す限り雑草だらけの荒地である。
このあたりもかつては住宅が建っていたのだ。


亘理町の公民館で、「語り部」さんたちの説明を受ける。エントランスの上、3m近いところに「津波到達点」のマークがしるされている。


街の復興はまだまだではあるが、住宅の建設もどんどん進んでいる。何しろこのあたり一帯の住宅は全て新築である。わずか3年でこれほど新築住宅が立ち並ぶのか、と建設業のパワーに驚きもするのである。


「わたり温泉・鳥の海」。

開業間もないころに津波被害を受けたが、建物自体は大きな損傷もなく、上階に逃げ込んだ宿泊者や付近住民の命を救った施設である。
改装工事も進んでおり、まもなく営業再開する予定だそうだ。


再び防潮堤に登り、「語り部」さんの説明を受ける。語り部のおばさんはもちろん地元の被災者の方だが、別に悲壮感を漂わせるわけではなく、元気に前向きに今の亘理町の復興への取り組みを説明してくれた。


帰りの道すがら、バスから見えたメガソーラー施設。
荒地のままで住民が戻ってくる見込みのない土地の活用方法としては致し方ないところかとは思うが、ソーラーというのは電源としては実に不安定で中途半端なものである。
この施設が地域の電源供給にどれだけ貢献できるのか、疑問に感じざるを得ない。



さて、宿舎に戻った我々は近くの「復興市場」に仮設店舗として営業している居酒屋で懇親会。これがあるから会社のボランティアは楽しいのだ。


海鮮居酒屋「浜屋」は地元の魚をふんだんにつかった料理がウリ。
魚はもちろんウマかったが、何しろコメがとんでもなく甘くてふっくら、おいしかったなぁ。炊き方が上手いのか?

その他のメンバーに一番人気だったのは、あおさの味噌汁。
店員さんにも頻りに「この味噌汁、おいしいでーす!」と酔った勢いでからんでいたが、店員さんとしては自慢の刺身や煮付けを褒めてほしかったところだろう。


散々飲んで疲れを吹き飛ばし、宿舎に帰ったらそのままバタQしてしまった。


さて翌日も海岸林造成地で作業。今日は盛り土の上でひたすら雑草抜きとウッドチップ寄せの作業に没頭。


だだっぴろい造成地の上で途方に暮れる?ガイドさん。


雑草を抜いたあとはこんなふうにウッドチップを根元に寄せ、表土の流出と乾燥を防止する。

強く、強く育ってくれ!また見に来るからな!


さて2日間の作業が終わって家路に着く。
仙台駅からの新幹線に少し時間があったので、駅前のつけ麺屋で晩飯をとることにする。


味はどうということもなかったが、つけ汁が冷めたときに暖めなおしができるよう、IHヒーターが各座席にしつらえられていた。
これ、都内の店でもやって欲しいなぁ。つけ麺の最大の難点はやはり汁が冷めてしまうところにあるのだから。