平気でこういうことをする。その2
こちらなどはさらにあからさまというか、変なこととすら思っていない可能性が高い。
安倍政権が集団的自衛権の行使容認に向けた姿勢を強めるなか、朝日新聞社は憲法に関する全国郵送世論調査を行い、有権者の意識を探った。それによると、集団的自衛権について「行使できない立場を維持する」が昨年の調査の56%から63%に増え、「行使できるようにする」の29%を大きく上回った。憲法9条を「変えない方がよい」も増えるなど、平和志向がのきなみ高まっている。
〜中略〜
調査は日本と中国で2〜3月、韓国で2月に行い、中国調査は主要5都市で実施した。有効回答は日本2045件、中国1千人、韓国1009人。
「有権者の意識を探った」というのに、なぜ中韓にまで調査を行っているのか?
まさか中韓が日本の政治に対する何らかの権利をもっていると、本気で考えているのではあるまいな、朝鮮日報もといアサヒ新聞(笑)は?
調査対象は、日と中韓でほぼ半々となっている。アサヒには悪いが、集団的自衛権に反対の意を唱えている国なぞ、中韓2国しかいない。アサヒにとって「世界」とは中韓と、あと北の3国しか見えていないのかもしれないが、国連加盟国だけで世界には193カ国あるんだからね。
もともと日本の集団的自衛権、ていうか日本に対し最初から敵意むき出しの中韓への割合を半分も入れたら、そりゃ否定的意見が勝つに決まってるでしょうよ。
同じ記事中でこう書いてあるからね。
朝日新聞社が今回、現地の調査会社を通じて中国と韓国でも面接世論調査を実施すると、日本の集団的自衛権について「行使できない立場を維持する方がよい」と答えた人が中国で95%、韓国でも85%と圧倒的だった。
だがちょっと待って欲しい。中韓の95%、85%で下駄を履かせても、「行使できない立場を維持する」が全体で63%ということは。
日本国内に限れば、「行使できない立場を維持する」に賛成はわずか36%ということになりはすまいか。気のせいか?
そもそも、社会調査などというものはやり方次第でいくらでもバイアスをぶち込むことが可能だ。質問票のあて先だってどうやって選んだか怪しいものだし、設問の書き方一つでも回答を操作することは可能。調査対象からしてデタラメなことをやっているこの調査が、そういったことをきちんと考慮してバイアス排除に努めているとはとても思えない。
まあ、そこまで精一杯盛ってもアサヒの欲しい回答は36%しかなかったということだから、さすがにお気の毒としかいえないが。
この無茶苦茶に偏った調査をもって、記事のタイトルは「集団的自衛権、行使容認反対63%に増 朝日新聞調査」なんて打っちゃうわけである。
新聞記事のタイトルだけみて解った気になっちゃう人も多い(そもそも新聞なんか無批判に見てる時点でアホに片足突っ込んでるが)中、あからさまな情報操作、捏造報道といって差し支えあるまい。
おまえら、いい加減にしろよ。
とはいえ、逆に「むしろよく正直に書いたな」という気もしないでもない。
新聞に社会調査の方法を公開する義務なぞない。中韓から数字を取ってきたとしても、だまっときゃいいのに。なんで「中韓でも調査した」なんて突っ込みポイントをわざわざ入れたんだろう?
このあたり、アサヒは本気で中韓の人民も「日本の有権者」と思い込んでるんじゃあるまいな、と疑念を挟まざるを得ないところではある。