2014年の桜 その3
本年のお花見ラストは、埼玉県嵐山町、都幾川傍で開催される「嵐山さくらまつり」である。
「嵐山」と書いてランザンと読む。アラシヤマではないので念のため。
東上線をとっとこ下って武蔵嵐山駅を降りる。都幾川の会場まではここから20分くらい歩かないといけない。正直、ちとつらい。
田舎というのは車基準なので、都会人の感覚ではスケールが違う。
道すがら立ち寄った小さな公園で見事な桜が咲いていたので撮ってみた。
雨や強風のせいで都内の桜はもう大方散ってしまっていたが、少し気候の異なるこのあたりは開花がやや遅めだったせいで、この日がまさに見ごろとなっていた。
ヒィハァいいながらさらに歩き続け、ようやく会場が見えてきた。
都幾川傍の川堤の上に染井吉野が一列に並べられている。おおよそ2kmにわたる桜並木は圧巻である。
川の傍には菜の花が黄色い花を咲かせていた。手前の桜、菜の花、そして遠くに続く桜並木。山。
田舎らしいのどかな風景でほっこりさせられる。
これでも、東京から電車で2時間もかからないのである。
開花はおおよそ8分、といったところだが、十分に見ごろを迎えている。
川堤の上を歩く。地元らしき人がシート敷いて花を楽しんでいる。
都心の名所のように人がごった返したりしていないから、安心して場所をとれるのも魅力だ。
川に沿って延々と続く桜並木。もう少しいくと、「桜まつり」のメイン会場に至る。
メイン会場付近はこのように屋台街ができていた。どうも祭のピークは夕方過ぎらしく、俺たちが訪れた昼過ぎ頃では、まだほとんど準備中だった。
それでも幾つかの屋台からは食欲をそそる香ばしい匂いを発しており、辛抱たまらなくなった俺はビールと幾つかのつまみを贖ってほおばる。
旨し。
メイン会場の仮設ステージでは、近隣の住民や商工会などによる催しが行われている。
和太鼓チームの演奏は、小学生くらいの子供達が威勢のよい音を響かせていた。なかなかのものである。
この日は18時半から花火大会も行われることになっていた。しかし寒風吹きすさぶなか夜まで待つのはさすがに無理だろう、ということで花火はまた次回、見に来ることにした。
後ろ髪をひかれつつ。。。
帰りがけにさっきの菜の花を。
よし、今年はいい春を迎えられたぞ。