総合火力演習2013 行ってきた! その3

10:00になり、小野寺防衛大臣の入場とともにようやく宴の幕が上がった。

まずは火砲から。

99式自走155mm榴弾砲自衛隊最大口径を誇る203mm自走榴弾砲が火を吹く。
なんでも、この御殿場から撃って熱海やら伊東まで届いてしまうらしい。射程30km〜50km位にはなるだろうか。

砲弾は数km先の標的に向かって発射されるのだが、なんせ雲が低くて、着弾点はまったく見えない。


だんちゃーく。。。今!


のアナウンスだけが寂しく響く。



軽装甲機動車から対戦車誘導弾を発射。
ミサイルはわりと発射タイミングを捉えやすい。



89式装甲戦闘車の部隊がAH-64”アパッチ”とOH-1”ニンジャ”を伴って颯爽と登場。



ニンジャのクロバット飛行もできれば見てみたいと思っていたが、天気の都合もあって活躍は控えめであった。


アパッチが30mm機関砲を発射。



ヘリ部隊と入れ替わるように87式自走高射機関砲”スカイシューター”が現れる。



左手の丘にならんだ部隊が機関砲を水平撃ち。曳光弾を使っているのか、弾丸の光跡がよく見えた。この和製ゲパルト君も、思いっきり空に向かってぶっ放してみたいんだろうなぁと勝手な想像を。



74式じいさん登場!油気圧サスにより姿勢を自在に傾けられるのがウリだ。この構造を活かし、前方の小さな丘に隠れて稜線射撃する様子をたびたび披露していた。

しかしこの戦車、制式化からもう40年という大ベテランである。未だに数の上では日本の主力戦車であるというのは、金がなくてしょうがないということもあったろうが、基本性能のよさや、きちんとメンテナンスして大事に使ってきたことの証なんだろうなぁと思う。

順次退役が進められている機体であるが、もうしばらく、がんばってほしい。



ほい来た!90式戦車だ!
走行しながら数台で同時発射すると、すさまじい音と衝撃が観客席を襲う。
アナウンスで「撃て!」と合図が入るだが、身構えるヒマもなくガツン!と来るので、誠に心臓によろしくないことこの上ない。



発射炎を捉えるのは、連射機能を使ってもなかなか難しい。でもこれは偶然、砲弾の光跡が写っていた。


そして期待の最新鋭戦車、ヒトマル式が満を持して登場。


3種類の戦車のうち、10式の発射音が一番刺激的で怖かった。目の前ででかい雷が落ちたかのような鋭い衝撃音と爆圧。やはり、一味違う

これも発射炎撮り逃し。ぜったいに捉えてやる。見てろ!



疾走するヒトマル。うーん、このシャープなスタイル。かっちょいいわぁ。
雨でぼこぼこの会場をものともせず、全速でスラロームしながら横向きに発砲するなどという変態ワザも披露。やはり、最新式は一味違う。。



くそっ!また撮り逃した。この発射位置がEスタンドに最も近く、およそ100m程度の距離しかない。それであの爆風が届くというのだから、戦車に乗っている人たちがどうして平気なのか全く理解不能である。というか、シート最前列のみなさん、大丈夫ですかぁ?

本来のプログラムなら、このあと空挺降下があるのだが、視界が悪いせいで航空機が進入できず、お流れとなってしまった。
この日はF-2戦闘機の参加も見送られてしまい、やはり誠に残念である。ま、F-2航空祭で拝ませてもらうとしよう。


こうして前段演習は興奮の1時間を終えた。



後段が始まるまでのわずか20分の休憩。案の定、出入り口付近はこの大混雑で、出たら最後時間内に戻れる見込みは薄い。俺はおとなしく座って待つことにした。


演習中、ずっと小雨がぱらついていたのでカメラは濡れるし、寒いしお尻もジワワとなってきて実に厳しいコンディションだが、我慢するほかない。ただ、ゴミ袋に入れて足元に置いていた荷物が、ゴミ袋の中に水がたまってしまって結局ずぶ濡れになってしまったのには閉口した。
大したものは入れていなかったのだけが慰みである。


後段へつづく。