サヨナラ、逓信総合博物館

さる7月15日、逓信総合博物館(ていぱーく)に行って来た。

なんでも今年の8月一杯でここも閉館してしまうそうだ。船の科学館もそうだが、こうした地味だが日本の歩みをしっかりと伝える施設がなくなってしまうのは寂しいものである。

逓信総合博物館には子供のころから何度か行っていた。印象に残っているのは、「玉員放送」を吹き込んだ金色の音盤。まさに明治から昭和の歩みを鏡映しにするような展示物は子供心にわくわくさせるものだった。

久しぶりに行ってみると、館内は俺の記憶よりは随分リニューアルされていたようで、もう一度見たいと思っていた音盤はついぞみあたらなかったのは残念。どこかにあったのだろうか?


メカ好きをうならせるのは3階の奥に展示された巨大な郵便区分機。

このデカイくて無骨な機械の中を、いろんな郵便物が高速で仕訳され、魔法のように小箱にわけられていく。OCR技術の賜物だが、最近の機械はさらに隠しバーコードを使って効率を高めている。
小学校のころ、郵便局に社会科見学に行って、これが実際にシャコンシャコンと動くのを見てドキドキしたものだ。


日本を始め世界中の切手をジャンル別、年代別に集めたコーナーも面白い。
もちろん俺も子供のころは切手収集に嵌っていたわけであるから、そのころの年代の戸棚を開いてみると、懐かしい切手たちがずらりとならんで、何だかいろいろ思い出してしまった。
切手というのは不思議なものである。「小さな小宇宙」と誰かが呼んだとか呼ばないとか。


そんなわけで、なくなっちゃう前に最後に行けてよかった。さようなら。