白神山地でボランティア 2

白神ツアーの二日目はお仕事はなしで、白神山地満喫ツアーとなった。

植樹イベントが終わったあとはほぼ社員旅行のノリである。こんなオイシイ企画、当選者だけで楽しんでしまうというのは何だか悪い気すらしてしまう。



アーバスからマイクロバスへ乗り換え、一行がトコトコと向かった先は津軽峠。ここからいざ山に分け入ろうというわけである。



津軽峠の登山道入り口から程ないところに、「マザーツリー」なるご神体があった。枝分かれのない一本木としてはこのエリアでも最大級といわれているらしい。通常ブナの寿命は250年くらいだが、この木は恐らく400年は行っているだろうとのこと。
ありがたく拝んできた。



獣道みたいな山道を掻き分け掻き分け進む。ところどころで森林保護団体のガイドさんがいろいろ説明してくれて楽しい。
これはブナの実。人間がくってもなかなか美味だという。当然山の獣たちの格好のえさとなる。



尾根筋をゼエハア言いながら登る。見渡す限り、高木といえばブナばかりの純林である。灰褐色の木肌がならぶ光景は神々しさすら感じる美しさ。木々の間隔が適度にあいているお陰で、地表にもそこそこの光が届いている。低木の植生も豊かで、これが理想的な極相林の姿かと実感する。




尾根から周囲を見渡す。はるか遠くまで白神の森が続く。



ブナの木肌。白くてさらっとしている。触るとヒンヤリ。耳をつけると、水を吸う音が聞こえるなんてのはウソである。



ここからいよいよ自然遺産登録エリア。山道は登録エリアを右手にみつつ、その境目を歩くように設定されている。



勾配はさほどではないが、ところどころ残雪などもある険しい道。



よし、山頂まであと100m!



ついた!って、え!?
まあ観光地ではないのでこんなものだろう。見晴らしはゼロ。



もう少し奥に進んでみる。ブナの木肌についた点々の模様、これは野生のクマが木登りした時の爪のあとだそうだ。この森にはクマの他、ニホンザルクマゲラなど野生動物の豊かな営みが生きている。ちょっと探せば「フィールドサイン」だらけの森なのだ。



折り返し点に到着。ここでお弁当を皆でとった。
この木はコブが沢山あるので「ヤコブの木」と呼ばれている。駄洒落か!



コケを身にまとった木肌、木漏れ日。実に神々しいたたずまいである。




そんなわけで楽しい白神ツアーは終わり。ヘトヘトになって下山してツアーの皆に別れを告げた。普通ではめったにできない体験、なかなかいけない場所を見ることができて非常に有意義なイベントであった。