羊山公園「芝桜の丘」
ゴールデンウィーク前半の4月29日、ふと思い立って埼玉県秩父市にある羊山へ「芝桜」を見に行ってみた。
思い立った、というか、前の日にテレビでここの特集をやっていたので、んじゃ行ってみるか、程度の思い付きである。
ともあれ、電車をカタコトと乗り継いで現地へ向かう。それにしても埼玉というのはいろんなスポットがあるものだ。電車賃以外、大して金もかからないのもいい。
ついた駅は秩父鉄道のお花畑駅。もう芝桜専用の臨時駅じゃね?というくらいこじんまりとした駅である。しかもすぐ近くに西武秩父駅もあり、なんだか微妙な位置づけだ。
駅から現地へは歩いて15分ほど。もっとド田舎かと思っていたのだが、そこそこ開けた街並みでちょっと意外だったといったら失礼か。目的地を同じくする人がそこら中にたくさん歩いていたので、途中でお弁当などを仕入れつつ、流れにのって迷うことなく羊山へ向かった。
公園内にはバスツアーの乗り場があり、既に見終えて帰る人たちだろうか、長蛇の列ができていた。
羊山というからにはやはり羊もいる。昔、このあたりで綿羊牧畜をやっていたのだそうだ。
さて、入場料300円を支払って芝桜の丘に入る。天気に恵まれたGWということもあって、かなりの人だかりだ。交通の便もさほど悪くはないので、俺と同様、テレビをみてフラっときた人もいるに違いない。
いやぁ。これはなかなかすごい。
野球場2つ分くらいの広さのなだらかな丘に、びっしりと芝桜が満開の花を咲かせている。花の色も紅白から薄桃、薄青など微妙な濃淡で模様が描かれており、なかなかお目にできない光景である。
芝桜から隣接する武甲山を望む。石灰岩の採石場となっているらしく、こちら側には荒々しく削られた斜面が見える。
これでもかとばかりに密集して生えている。花弁の形がサクラに似ているからこの名がついたそうだが、もちろん桜とは関係ない。
これほどの花を植栽し手入れをし続けるのも本当に大変だろうなあといらんことに思いを馳せる。
入り口と反対側の斜面にはちょっとした売店コーナーがありにぎわっていた。
俺は斜面に設えられたベンチに腰掛けて、用意してきたお弁当をいただく。悪くない眺めである。
白い花はまるで雪のように地面を覆いつくしていた。
たぶんボランティアかなんかだろう、レフ板サービスをやってるおっちゃんがいて列ができていた。
実際、光の加減や高さの関係で、この花をバックにうまいこと写真をとるのはなかなか難しいと思われる。
帰りは西武秩父駅を利用することにした。
駅前にはちょっとした仲見世通りみたいなのが拵えてあって、地元の和太鼓チームの演技などイベントをやっていて面白かった。
秩父市街にはこのような縁起物を納めたオブジェが100個もあちこちにちりばめられており、全てを制覇すると何かいいことがないとかないとか。
俺は疲れてたのでまた今度にした。