りっくんランド

陸上自衛隊朝霞駐屯地に広報センターがあり、そこで「10式戦車」が展示されているということを最近知った。2009年に制式化された、陸自が誇る最新鋭戦車である。前から実物を見てみたいと思っていたので、早速出かけてみることにした。

和光市駅から20分ほど歩いたところにそれ、「りっくんランド」がある。ちょっと口にするのをためらうネーミングだ。


こぢんまりとした施設の中にごちゃごちゃと装備品が並べられている。意外と沢山の家族連れが来ていた。迷彩服のレンタルサービスがあり、子供達は喜々として軍人気分に浸っていた。



90式戦車。性能はトップクラスだが、その重さ故に活動範囲が限られてしまうという残念な機体。もっとバカでかいかと想像していたが、それほどでもない。



AH-1S戦闘ヘリ。空自の航空ショーでも見たやつだ。ここはほとんどの展示物、装備品を間近に触ったりして観察することができるのが面白い。操縦席もしっかり覗き込めるようになっていた。


館内には大型のプラズマテレビを使用した3Dシアターもある。偏向メガネを掛けるタイプのものだ。
俺が見たのは「自衛隊員からの手紙」という20分ほどの番組。若手隊員の日常を通じて自衛隊の役割を伝える広報ビデオ。内容は悪くないが、ドラマ仕立てなので3Dにする意味はほとんどない。ただ、音と連動して座席を振動させるようになっており、戦車砲榴弾砲の発射など、ところどころ迫力のあるシーンもある。


屋外の展示スペースには、大型の装備品が並べられていた。
手前からUH-1、75式・74式自走榴弾砲、中距離多目的誘導弾。


そしてお目当てのこれ。


ヒトマル式のかっこ良さは異常。
90式と同等の火力、防御力でありながら軽量コンパクト(比較的)というのが小型化好きな日本人のハートを鷲掴みする。シャープな砲塔のラインがいかにも俊敏で賢そう。



89式装甲戦闘車。昔遊んだゲーム「大戦略」でよく使った。兵員輸送車なのに結構戦えるというスペックでお気に入りだった。



「和製ゲパルト」87式自走高射機関砲の砲塔部分。こうして見ると、まるでSFアニメのロボットの腕のようだ。
しかし、「スカイシューター」というダサい愛称はいただけない。



ずらりとならんだ戦闘車両たち。たとえ彼らが火を噴くことがなくても、こうして存在してニラミを効かせていることが重要なのだ。



館内に戻ると、ロンドンオリンピックに出場した自衛隊員達のポスターが貼られていた。


すばらしい戦いを見せてくれたレスリングの小原さん。実はわりと偉い人。男子レスリングの米満さん、ボクシングの清水さんはじめ、今オリンピックで自衛隊員が大活躍していたことをTV等では余り伝えていない気がするのだがどうだろうか。


外に出ると、急な夕立で地面が濡れていた。

タダだし、なかなか得がたい体験のできる面白い施設なのだから、もっとお金をかけて沢山の人が度々訪れる施設にしてもいいんじゃないかと思うのだが、ちょっと惜しい。
ともかく、10式が見れてよかった。次は動いてるところが見たいなぁ。。。