中野さん、お疲れ様です。

TPP反対の言論でここ1年あまりほど論壇で大活躍してきた京都大学准教授、中野剛志氏が5月末をもって京大を退官し、出向元である経産省に復帰されることになったそうだ。

俺がこのブログを書き始めたのは東日本大震災のちょっと後、その前からちょっと気になっていたTPPのことをネットでいろいろ調べたりしているうちに、中野氏のyoutube動画に行き当たった。

いちおうTPPについての自分なりの結論は得ていたが、氏の説を聞くうちにさらにその思いは強くなり、ついにははじめてのデモに参加するまでに「自分も何かしなきゃ」と行動するようになった。

フジの「とくダネ!」に生出演したとき、ペンを投げうってマスコミの偏向報道に怒りをぶちまける姿は衝撃的で、痛快だったなぁ。

彼の言っていることが全て正しいとは思わない。ときどきは「うーん、そうかなぁ?」と思うこともなくはないのだが、彼のようなものの見方がある、考え方がある、ということを知っただけでも十分有益だった。とかくルサンチマンに駆られて誰か悪者を叩いて自分の気持ちを慰めたくなってしまうところを、彼はそうじゃないんだ、誰かを叩くのはもういいかげんにしなさいよと、ことあるごとに訴えていたのが印象に残る。

中野氏が論壇で活動したわずか2年間、この活躍が日本の歴史上、どういう意味を持っているかはわからない。あっという間に忘れられちゃうかもしれないし、「かつてこういう男がいた」なんて語り継がれる伝説の人?になっちゃう可能性もなくはない。
どっちにしろ、俺個人にとってはこの人の存在は重要なものになりそうだ。

ともかく、中野先生、おつかれさまでした。これからのご活躍をお祈りします。