平清盛は、いま

こんなことになってるらしい。

平清盛」NHK大河で9年ぶり視聴率12%台

 25日放送のNHK大河「平清盛」の視聴率が12・6%で、今年ワーストを記録したことがビデオリサーチ関東地区調べで26日、分かった。(サンケイスポーツ

 前回より0・6ポイント減で、大河ドラマの視聴率が12%台にまで落ちたのは03年の「武蔵 MUSASHI」以来、9年ぶり。

【MSN産経ニュース 2012.3.27】


やっぱりなぁ。
おれも、何度かブログでこの作品について記事を書いたのだが、実は6話以降、見ていない。清盛が初陣で海賊退治に出た回からだ。

このドラマには当初からいろいろ批判があって、特に天皇家に対する不敬な描写が多いことが保守系ブログなどでもたびたび指摘されてきた。
たしかに毎回毎回、耳タコになるほどにアレが連呼されるので俺もうんざりである。

でもこの視聴率の低さは、それ以前の問題だと思うね。単につまんないんだよ。

とにかく主人公たる清盛のダメっぷりが一向に改善されない。もう見てて恥ずかしくなるほどの世間知らずの中坊で、全く感情移入もできないし、応援する気にもなれない。やんちゃ坊主というならまだかわいいが、これはただのバカである。玉木扮する源義朝のほうがよほど立派でまとも。彼がアホ清盛に呆れるのも尤もだ。でも彼も東国に旅立ち、一時舞台を去ってしまった。

主人公のメイク、服装をはじめ画面の汚さも相変わらず目に余る。そのナマクラを早く捨てろと言ったろうに。

あのへんなナマクラはともかく、映像としてはリアルを追及した、ということなのかもしれないけどね、汚して古びた感じを出せばリアルでしょ、ってのはちょっと安直すぎる。それにこういうのを好んでみる歴史ファンって、かならずしもリアルを求めてるわけじゃないと思うんだよね。むしろロマンでしょ。
かと思うと「俺は海賊王になる!」宣言で視聴者を大コケさせる。そっちのロマンじゃねぇよ!
極楽の加藤演じる海賊の親分とグダグダな和解をするあたりにつけ、フィクションとは言え、あまりのご都合主義な展開に、もはやキャッチアップ不可能なまでに置き去りにされる。

見てるうちに少しは改善されてくるかとも思っていたが、むしろ逆である。とにかく、魅力を感じる要素がないのだ。

NHKでやってた歴史ドラマといえば、印象に残っているのは「独眼竜正宗」と大河ではないが武蔵坊弁慶だな。面白かったな。主役の渾身の演技も見事だったが、視聴者の期待を裏切らないツボをしっかり押さえていた、という点が今作とまったく異なる点だ。

大好きな時代、大好きなキャラクターを扱った作品だけにとても残念である。いちおう録画はしてあるので、よほどヒマな時に気を取り直して見るかもしれないが、たぶんもう見ないだろうなぁ。。。