入間航空祭 その1
「入間航空祭」に行ってきた。
去年のこの日、たまたま別用で自衛隊入間基地前を通りかかったとき、人混みでえらい騒ぎになっているのを目にして初めてこのイベントの存在を知り、来年は絶対見に行くぞ!と心に決めていたのだ。
1年越しの念願がついにかなったわけである。
さて、西武線稲荷山駅を降りると、早速大変な人だかりだ。すでに戦闘機F-2のデモフライトが始まっており、「バリバリバリッ」という爆音とともに、遠くで旋回する機体が見えた。
うおお、速い!なんかよくわからんけどかっけー!
嫌が応にも期待はうなぎ昇りである。
これは早く場所を確保して、午後からはじまるブルーインパルスの演技はばっちり観なくては!
今回、たいした下調べもせずに予備知識なしで行ったため、どこで何をやっているのか今ひとつよくわからない。とりあえず人の流れに乗っていけばいいのかと思ったが、メインストリートはとんでもない大混雑で一向に進む気配がない。
ともかく滑走路方面にいくのがよかろうと目星をつけ、混雑を避けて迂回路をとろうとしたが、滑走路は踏み切りを渡った向こうにあり、結局大行列に合流して踏み切り待ちをせざるをえなかった。
基地のなかに線路と踏み切りって、なんかすごいな。
遮断機が10回ほど上げ下ろしをするのを待たされてようやく関門を突破したものの、その先もすごい混雑。うわああ!
無事たどりつけるのかな、滑走路まで。。。
しかしさすがに敷地が広いせいか、すごい混雑と思われたエリアも人を避けながら案外さくさく歩いていけた。東京湾や隅田川の花火の人出にくらべたらよほどましだ。
滑走路では既にすごい数の観客がシートを敷いて観戦体制に入っていた。もちろん、みんなのお目当てはブルーインパルスだ。
お、なんかそれっぽいものが見えてきたぞ!
ようやく観客席の最前列まで到達した。たくさんのカメラ小僧(オジさん)達がものすごい機材を構えて超人気アイドルなみのシャッターを切りまくっている。俺はせいぜい200ミリの望遠しかないが、負けるものか!
そしてついに全貌を現したブルーインパルス機。おお、かっこいい。
っていうか、なんかちっちゃくて丸っこくて可愛いな。それもそのはず、この練習機T−4型はそのフォルムから「ドルフィン」の愛称がつけられているそうだ。確かにポッコリ膨らんだキャノピー、長くて平たい鼻っ面はイルカそっくりだ。ご丁寧にほっぺたまで赤くしている。
俄然愛着が沸いてきた。
曲技飛行まではまだしばらくあったので、適当な場所でお弁当を開いてまずは腹拵えをした。
客席はこんな感じだが、立錐の余地もないというほどではない。
待っている間にその他の機体展示も見て回ることにした。
AH-1S対戦車ヘリ。「コブラ」の愛称で有名になったやつだ。
こいつがその性能を如何なく発揮するときには、日本はほぼ終わっているという悲しい宿命を負った機体だ。
E-2C早期警戒機。えらい複雑な機構で羽が折りたたまれている。
そうこうしているうちにそろそろ出撃の時間だ。混雑がますます激しくなってくる。俺はあわてて場所確保に戻った。
整備士の入念なチェック、飛行準備に場内の緊張感が高まる。
そしてついにフライト開始!き、きたぁ!
カメラを連射モードにしていたが、何しろ被写体が速い上に、広い空ではケシ粒のようなものにうまくピントを合わせるのは困難だ。
ダイヤモンド隊形で急上昇したかと思うと、
そのままの体制で急降下。
いったん飛んで行ってしまうとすぐに見えなくなり、エンジン音すら聞こえなくなってしまうのだが、キョロキョロ機影を探しているといきなり後ろから現れたりする。
一糸乱れぬ美しい飛行。
これが航空自衛隊オリジナル演舞、「スタークロス」だっ!雲のせいでよく見えないが、代わりに風がないおかげでずいぶん長いことこの形が残っていた。観客も大喝采である。
背面飛行のまま2機がスレスレで交差。思わず息を呑む。
興奮の約30分の演技を終え、ヒーロー達が帰ってきた。いやあ、かっこいいなんてもんじゃないぞ。
お疲れ様!大拍手!!
今回は思いがけず観客席の最前列で見ることができたので、いい写真をたくさんとることができた。
となりでいかにも航空ファンらしい無邪気なオジさんが周囲の人にいろいろ解説してくれるのも楽しかった。
まだあるのでつづく。