カハク

ヒマだったので国立科学博物館にいってきた。「恐竜博2011」なる特別展が目当てで、今回の目玉は”T-REXトリケラトプスの対決を模した全身骨格展示”だということだ。

一応、表の目玉はそれだが、裏テーマとして始祖鳥の起源やその進化過程にもスポットをあてており、おなじみの標本(複製だが)も見ることができた。

始祖鳥といえばこれだ。

たぶんこいつを初めて見たのはマンガだったんじゃないかな?たしかドラえもんだろう。
図鑑などで見た始祖鳥は、クジャクみたいな派手な色彩を与えられ、「どうじゃー」とばかりに羽を広げた図が定番となっていたが、実物を見てみるとハト?くらいなちっぽけなもの。
この標本を見るのは初めてではないと思うが、しばらく見ないうちに自分の中のイメージはずいぶん膨らんでいたようだ。
なんにせよ、実物を見なさいということか。

でかい骨格標本は基本的に復元物だが、ホンモノももちろんある。

まさにホネ、つか屍体!?って感じで生々しい。




そしてこれが目玉展示のTREX vs トリケラ。因みにフラッシュを炊かなければ写真撮影はOKだ。

トリケラのデカさ、重量感はさすがだ。ツノ三本というデザインもいい。何かで聞いたが、体の構成要素で3以上の奇数のものを持つというのはなかなか珍しいそうだ。大抵一つか、対になっているんだと。まあ、そんなもんかいな。

一方のレックス君だが、”低く構えて獲物を待ち伏せするの図”をイメージしたらしいのだが、すっかり想像力を失って現世に生きる俺には何とも情けない姿に見えた。ペチャンと座ってどうぞ頭をなぜて下さいとおねだりする犬か猫の姿勢である。


まあ、ダイナソーフリークなジュラシックタイムトラベラーの目でみると、マジで血を見る5秒前、的な緊迫感が伝わる構図なのかも知れない。ややマニアックな演出だが、これも最新の研究の成果があって初めて再現できた姿なのだそうだ。

素人的にはやはりガオー!ババーン!な立ち姿の方がハッタリは効くだろうなあ。

成体の骨格と幼体のそれが比較されているのも面白い。トリケラベイビーの頭は可愛かった。これならペットにしてやってもいいぞ。骨だけど。

普通にガオー!な展示を見るなら常設展でもなかなかのものだが、何億年前の事実が、どんどん新しい研究によって更新されているということがよくわかった。子供も沢山いたが、変わったレックスくんが見れていい思い出になったろう。

見学者に若い女の子が多く見られたのもちょっと意外だった。男の草食化がいわれる昨今、世の女性はやはり強い肉食獣をもとめているのだよという暗示にちがいない。


外に出て見るとこんな幟があちこちに立っていた。ああ、そういえばコルビジェだったな。上野の山に世界遺産た結構なことだ。


コルビーといえばやはりピロティですかね。

その向かいには前川國男による東京文化会館。師弟対決という趣向なのかどうか知らんが、こっちのほうが素人目にはコルビジェっぽくみえる。

俺が通ってた大学のキャンパスもコルビーかぶれの建築家センセイがデザインしたというもので、お前はサヴォワかっ!!というようなパクリモチーフ満載だった。実用性は二の次、ってとこも正確に踏襲されていて、学生にはえらい不評だったのを覚えている。

まあ何にせよ、世界遺産登録がんばってください。