日和田山とハイキングシューズ。

ハイキングシューズを買った。

先日、大高取山に登った際、革のブーツを履いていったのだが、足が痛くなってしまいやはり山登りには山登りの靴がいいな、と思っていろいろと思い悩んだ末、ボーナスが出たのをいいことに買ったのがこれだ。


キャラバンC4-03↓


ほんとうはC1-02が良かったのだが、EEEの幅広に作られていたのでサイズがあわず、2Eのレディースモデルにあたるこれにしたものだ。
15,000円ちょっとの安価な初心者用ではあるが、やはり専用の機材を手にすると使ってみたくなるのが人情である。


そんなわけで、梅雨の合間の雨上がりを狙ってハイキングコースに選んだのが、日高市にある「日和田山である。300mちょっとの低山だが、駅から歩いて登山口に入れるアクセスのよさ、巾着田など近隣の名所を眺望できるスポットもあるなどから、なかなか人気のある山のようだ。

コースは、西武鉄道サイトにあるおすすめハイキングコースをそのままなぞってみることにした。


さて、西武おすすめコースによると、まずは武蔵横手駅からスタートとなる。


こんな感じの寂しい駅である。周囲にはコンビにはおろか食堂の一つもみあたらない。山が目の前に迫って圧迫感もある。
とりあえず自販機でペット茶を買って山道に入る。


登山口は駅から徒歩3分、この辺は林業地なので産業道路がそのまま登山道になっているようだ。



ゆるやかな舗装路を30分ほど歩くと、最初の見所スポット、五常の滝」に到着する。


小さな滝ではあるが、大きな岩の間から清冽な水が流れ落ちるさまは実に心地よい。



さて次のスポット、「北向地蔵」を目指すとする。

舗装路は途切れ、斜面の縁を草を掻き分けるような道に入って進む。のんびり散歩気分だったのが、俄然登山モードに切り替わり、はやくも息があがる。


不覚にも道を間違えてしまい、元の道に戻ってやり直したりと無駄足を踏んだ末、ようやく「北向地蔵」に到着。
早速日ごろのお礼と道中の無事をお祈りする。



ここで右足のかかとにマメができてしまっているのに気づいた。ううむ、靴はなかなか快適ではあるが、やはり履き慣れない靴というのはどうしてもこうなってしまう。絆創膏も何も持たずに来たのを後悔した。

とりあえずまだ潰れてはいないので歩けるが、まだ道程の3分の1も進んでいないのに、最後までいけるか心配になってきた。



そして次のポイント、「物見山」に向かう。


ここは尾根筋を通る道となっており、両脇を杉の人工林に囲まれた明るく平坦な道である。歩きやすいので快適に散策できる。


「物見山」とうちゃーく。さて、どんな物が見えるやら。。。



えっ。


前方の斜面には木が生い茂り、ほぼ眺望なしである。在りし日にはここから下々の町並みが一望できたのであろうか。どうでもいいがパラグライダーのテイクオフに使えそうないい斜面。涼しい風も通るのでなかなか快適である。


いくつかベンチがあるのでここで遅めの昼飯を摂ることにした。おにぎり一個で十分である。



お次は駒高〜高指山を経由して、主峰・日和田山へと向かう。


駒高からの眺め。天気のいい日には富士山も見えるとか。



ハイキングコースからちょっと横道に入るところに日和田山頂への入り口を発見。早速アタックする。


山頂へはこのような角張った岩がゴロゴロしており、手をつきながら慎重に登っていく。これまでの木と土ばかりの道から突如として表情が変わるのがこの山の魅力の一つ。初心者には丁度よい手ごたえでもある。


岩は板状節理を見せており、端からブロック状に崩れてこのゴロゴロの景観を作っている。


岩場を抜けたかと思ったら、今度は地表を這い回る木の根トラップが行く手をふさぐ。
俺は無理せず脇の平らなところを歩くことを選択した。


よっしゃ、登頂!

山頂には宝塔が据えられており、その先には高麗の街を一望する素晴らしい景色が広がる。
この宝塔、何でも1700年代に建てられたそうで、あなどれぬ年代物である。



こっから先は下りである。かかとのマメがヤバい感じになってきたので、負担の少ない下りはやはり助かる。


着いたのは最終スポット、金刀比羅神社。社殿はただの倉庫みたいな地味なたたずまいであるが。


ゴツゴツの大岩の先に立つ鳥居の、さらにその先には巾着田が。
まるい巾着を思わせる特異な地形がはっきり見て取れる。曼珠沙華の季節に来れば、さぞかし壮観であろう。


ぼーっと一休みしてたら、遠足の子供達がわいわいガヤガヤ、やってきた。
いいなぁ、遠足。



さて、吾来たり。そして見たり。あとは帰るだけ。


こんな険しい岩の間を縫うような道を下ってゆく。


ふもとにはちょっとした水場もあった。
冷たく綺麗な水だが、飲用にはお勧めしないそうなので、手を洗うのみとする。



そんなふうにして無事下山。足は何とか最後までもってくれた。およそ3時間半の道のりであった。
マメはできてしまったが、やはり厚くて硬い靴底、足首をしっかりホールドしてくれる山靴は安心感が違う。うむ、これは良いぞ。


また次はどこに登ろうかなぁ。まだまだ面白そうな初心者向けの低山はこのあたりゴロゴロしているので、楽しく悩みながら次の獲物を探すこととする。