長瀞紀行
早速川へ、と行きたいところをぐっと我慢して、「宝登山(ほどさん)」へ向かう。
途中で見つけた小洒落たレストラン。ううむ、こういうのをポスト&ビームというのかな。建てて住むならこういう感じにしようかしらんと思いを馳せる。
歩いて登山するつもりなどハナからないので、ロープウェイ乗り場へ。そういや子供の日であった。
あっという間に山頂駅。せいぜい500m程度と見える低い山が連なる。
宝登山はツツジの名所でもある。若干シーズンをはずしていたので、咲き乱れるってほどでもなかったが、そこかしこに見事な花をつけていた。
子供の頃、保育園の女の子がツツジの花を摘んでチュッチュして「甘い蜜の味がするからやってみれ」というので俺も真似してみたが、ちっとも甘くないのでがっかりした、という甘酸っぱい記憶を思い出した。
あ、咲き乱れてた。こりゃすげえ。
山頂というにはあまりに地味な山頂。でもいい雰囲気のカップルがいたので、セピア色にしてやった。
いろいろな木がバランスよく植えられた針広混交林。この山では伐採・植樹を積極的にやって生き生きとした林作りに努力しているようだ。
麓に下りて遅めの昼飯。山の入り口にある店が掲げていた「おっきりこみうどん」のノボリが気になっていたので、早速店に入って見た。
「ガーデンハウス有隣」というこの店は、木組みの見える店内装が構造フェチを刺激するレストラン。外では「流しそうめん」もやっている。
これが「おっきりこみ」だっ!ほうとう風の味噌煮込みうどんと聞いていたので濃厚な味を想像していたが、いやいや、あっさり上品な出汁でよく味がしゅんだ野菜がほっとさせる味わい。
麺は噂に違わず豪快に切られた極太麺でボリューム十分。
さて、ようやく川に向かおう。そこかしこに藤が咲いている。藤棚からさがっていないとフジの花に見えないのは悪い癖だ。
長瀞といえば近年とみに話題になっている「阿左美冷蔵」のカキ氷ははずせない、といいたいところだが、直営店は長蛇の列で萎えるので、同店の氷を使用しているという茶店(いくつもある)に入って妥協することにした。
なるほど、ふんわり、さらさらの氷はなかなかの舌触りで、抹茶との相性も良し。でも器の下のほうはジャクジャクになっていた。
やっと川についた。
山紫水明?この景観はいつまでも残しておきたいものだ。
せせらぎ一つ聞こえない穏やかな流れでボートの転覆を擬して遊ぶの図。
楽しそうでいいなぁ。